神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

花見にも行かず『早稲田古本屋日録』を読む

先週の「週刊新潮」で紹介されていたからというわけではないが(て、どこかでも使った言い回し)『早稲田古本屋日録』を読んだ。


ちょうど、昨年は穴八幡宮の青空古本祭に行ったので、当日までの段取りが特に興味深かった。ブログでは読んでいたけれど、活字でまとめて読めるのがよい。


後ろポケットに岩波新書を入れた作業員の話は、『古本屋の来客簿』(高橋輝次編)で、編者が「古書現世向井氏の工事現場の若者達とのほほえましい交流を描いた一文は傑作」とされ、僕も印象深いのだが、本書では加筆修正されているのか、違和感を感じた。


日本の名随筆『古書』『古書Ⅱ』に続いて、『古書Ⅲ』が刊行されるとすれば、本書の一篇が収録されるのは、間違いないと思わせる好書である。