神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

『ある法学者の軌跡』(川島武宜著)から


   終戦直後の或る時期、与謝(引用者注:後の相模湖町の一部)
   にいるあいだに、私はロシアの種々の本を読みました。その
   直接の原因は、日本軍の全面降伏の直後、米軍が上陸してくる
   までの短い期間に、企画院という戦時中の官庁の所蔵していた
   書籍が古本屋の店頭にあらわれましたが、その中にはいろいろ
   面白い本があり、特にそれまでわれわれの目に絶対にふれるこ
   とがなかったソ連発行の本が大量にあり、それを手に入れるこ
   とができた、ということでした。