2005-12-11 『ある法学者の軌跡』(川島武宜著)から 古本 終戦直後の或る時期、与謝(引用者注:後の相模湖町の一部) にいるあいだに、私はロシアの種々の本を読みました。その 直接の原因は、日本軍の全面降伏の直後、米軍が上陸してくる までの短い期間に、企画院という戦時中の官庁の所蔵していた 書籍が古本屋の店頭にあらわれましたが、その中にはいろいろ 面白い本があり、特にそれまでわれわれの目に絶対にふれるこ とがなかったソ連発行の本が大量にあり、それを手に入れるこ とができた、ということでした。