神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

荒俣宏先生もびっくらちょの絵葉書の重要性

ネタにするのが遅れたが、『大学出版』105号(一般社団法人大学出版部協会、2016年2月)に荒俣宏「韋編三絶ーー読書と本づくりの過去と未來」が掲載された。2015年11月に開催された大学出版部協会編集部会主催の「図鑑」をテーマにした研修会で話された荒俣…

『1952・読書週間内外優良図書展・現代名家秘蔵珍稀本展出品目録』(1952年11月)

1952年11月7日から12日まで読書週間実行委員会主催により日本橋三越で開催された展覧会の目録。昨年東京古書会館であきつ書店出品200円。珍稀本出品者は、 反町茂雄 植田秀 松下英麿 内藤政勝 関野準一郎 斎藤昌三 山宮允 江島伊兵衛 小倉重勝 浜田徳太郎 庄…

村上一郎の日記に酒井温理を発見

『脈』88号(脈発行所、2016年5月)「村上一郎の未発表日記と『試行』Ⅰ」特集で村上の日記を見てたら、酒井温理が出てきた。 (昭和三十五年) 一月二十一日(木) (略)急に酒井温理さんを訪ねてみたくなった。(略)青山学園へ電話して番地を訊き(略) …

京阪書房で小林参三郎『生命の神秘』を買ったら『京都新聞』に「静坐社」の記事が

開店時間が遅れがちの京阪書房で、小林参三郎『生命の神秘 生きる力と医術の合致』(杜翁全集刊行会、大正11年8月7版)を8百円で。小林参三郎については、吉永師匠の「小林参三郎と真言宗の近代化」などで見て名前を覚えていたのであった。よく売れたようで…

図研出品の『仏教之日本』11巻7号(日本仏教新聞社、昭和14年7月)

図研から300円で。神戸のサンボーホールだったと思う。日本仏教新聞社の月刊PR誌で、32頁。同社が発売している書籍のほか、仏像、おみくじ、数珠、霊鏡などの広告も載っている。広告が載っていて欲しい本は、 霊感霊視と霊媒養成法 神通自在霊狐使用口伝(き…

図書研究会々員だった?須田国太郎

金沢文圃閣から復刻中の『内務省納本月報』。当初は『ブック・レビュー』というタイトルで大正15年11月創刊。発行所である図書研究会の会員名簿を見てたら、昭和2年1月号掲載の「図書研究会々員名簿(其三)」に「須田国太郎(京都)」とあった。同名の画家…

田中俊次編輯『鳩笛』6号(ちどりや、大正15年3月)

これは名古屋の山星書店で入手。奥村寛純『天草土人形調査記録 S46・3・26〜27』とセットで2千いくら。記事の内容は、 蒐集趣味展覧会 浪華の娯美会と土俗会 人魚洞主人 祝儀袋 木村芳太郎 古看板集(六) 杉浦丘園 雉子車の話 巨泉生 新聞表題蒐集(蒐集百…

三密堂書店で『呼潮遺稿』(若林乙吉、明治43年1月)を

三密堂書店の100円均一台で上記を。未知の人の饅頭本の場合、旧制高等学校や帝国大学卒業、或は出版・印刷などの関係者で面白そうであれば購入するのだが、本書はどれにも該当しない。大分前から棚にあるのは気付いていたのだが、あまりに無名の人すぎて買う…

中井書房で北原白秋『作曲白秋国民歌謡集』(改造文庫、昭和4年10月)を

店の東西を水明洞1号店と2号店に挟まれていた中井書房も水明洞が閉店して寂しいこの頃である。もっとも、西側にうどん屋が入った。で、中井書房で上記を買いました。500円。表紙に「立命館文庫図書印」、9頁に「立命館文庫支庫図書之印」が押されている。実…

澤田書店で『靖国 藤澤賢司君追悼誌』(昭和17年7月)を

同志社大学今出川キャンパスの西門前に澤田書店がある。今時のおされな古本屋ではなく、古典的な何年も前から時計の針が止まったままのような店である。こういう店にこそ同志社大学の先生が放出した日本に一冊しかない珍本が埋もれているかもしれない、と期…

キクオ書店で田中俊次編『思ひで』(来蘇館、昭和5年5月)

キクオ書店にて800円。23頁。発行所の来蘇館は京都市左京区岡崎最勝寺町の平安徳義会内に所在。編者の田中俊次は田中緑紅として知られる郷土史家で、本書は昭和5年3月に亡くなった母富子(とみ子)の饅頭本。緑紅の伝記を書こうという人には有用だろうが、そ…

プロトコールはトンデモだと昇曙夢言い

『科学知識』19巻3号(科学知識普及会、昭和14年3月)に昇曙夢「『プロトコール』の正体」が掲載されている。そこで昇は、ユダヤ人に対する非難の主な動機であり、反ヤダヤ主義者の虎の巻である秘密の書『シオンの議定書』が眉唾物であると指摘している。議…

どこに消えた酒井七馬画・文『ドウブツ』(児訓社、昭和19年1月)

大阪市中央公会堂の「水の都の古本展」でモズブックス出品、1000円。縦13cm、横9.5cm。頁付なし、折り畳み式で片面8頁で両面に印刷されている。編者は近藤健児、発行者は大阪市東区神崎町32の藤田周二、発行所は同じ所在地の児訓社。発行日の横に「一〇〇、…

『古書本 日本異常死番附』(坂井ぎやまん堂、1998年?)

四天王寺の古本まつりで購入、500円。池崎書店出品。池崎書店は面白い紙物を色々出していた。この番附はA4より少し大きい一枚物(縦33.5cm、横24.5cm)。古代から現代まで様々な分野の「異常死」をした人物の一覧。番附中央に平将門ら世話人3人、梅原北明ら…

意外と役に立つかも『小田原文芸案内』(小田原文芸愛好会、1989年5月)

昨年神保町古書モールで購入。「つん堂」氏の棚だったと思う。装丁が観光ガイドみたいな感じで、均一台にあっても拾いそうもない本だが、実は前から探していた本である。いくら調べてもわからなかった津田光造の没年が、「津田光造の没年が不明だ」で大竹功…

modernaの閉店セールで『混沌』創刊号(中尾松泉堂書店、昭和49年3月)を

天満橋のmodernaが閉店二割引セール中ということで行って来ました。古本屋自体は続けるそうだが、この店での販売はなくなるようだ。『混沌』創刊号を300円の二割引でゲット。72頁。創刊時の会員名簿は次のとおり。このうち何名が御健在だろうか。 野間光辰 …

『白塔』創刊号(白塔社、昭和3年6月)と小笠原秀実

先日誰ぞやK大の某先生も来ていた四天王寺大古本まつりでシルヴァン書房から500円で入手。表紙にレニエ(フランスの詩人らしい)の 詩にはきのふもなく明日も なくけふもない・・・・・・ それはいたる処に於て同じ である が引用されている。編輯兼発行者は…

久米龍川主宰『郷土風景』2巻5号第二玩具号(郷土風景社、昭和8年5月号)

時々見かける雑誌だが今回300円だったので初めて購入。多分サンボーホールの古本まつりだったと思う。表紙に「主宰久米龍川」、奥付の編輯兼発行人兼印刷人は谷川要史。「前号発禁報告(諸国花街号)」が載っていて、 創刊以来発禁といふ前科をもたぬ本誌も…

名古屋古書会館で拾った紙魚小会編『紙魚小誌』

昨年名古屋古書会館の古本市で『紙魚小誌』なるガリ版の雑誌を発見。ビニール袋に3冊入っていて中の確認ができないが、てっきり「誰ぞも持ってない書物関係雑誌を発見\(^o^)/」と購入。帰って調べると、第13輯(18頁)の目次は、 表紙 神戸徳照寺蔵成身院…

『何ごともほどほどに 斎藤雄吉遺稿・回想文集』(日栄社、昭和56年11月)

臨川書店のバーゲンで拾ったもの。臨川のバーゲンには時々出版人、新聞人の伝記や遺稿集が安くでるので、要注意だ。本書は日栄社の創業者斎藤雄吉の遺稿・回想文集。本書中に年譜が作成されていないのが残念だが、『出版文化人物事典』には立項されていない…

『特選蒐集家名簿』で見る戦前期群馬県の愛集家

金沢文圃閣から『図書週報ーー昭和前期書物趣味ネットワーク誌ーー』第10巻中に復刻された『特選蒐集家名簿』(古典社、昭和10年3月)が面白い。古典社の顧客名簿から千名を編集したもの。東京が断トツの154名。池袋の平井太郎が出てくるが、江戸川乱歩の本…

四天王寺春の大古本まつりで『日本心霊』266号(日本心霊社、大正14年9月1日)を拾う

四天王寺の古本まつりで上記を。入手困難と思っていたが、今年に入って459号、昭和6年1月20日に続き2号目である。出るときには出るものである。もっとも、揃いで出ることはないだろう。縦54cm横40cmで現在の新聞と同じ大きさである。4頁で毎月1日、10日、20…

超B級古本雑誌『二級河川15 古本仁義』(金腐川宴游会、2016年5月)をもらう

怒濤の古本強化週間で上洛していた誰ぞこと書物蔵氏を通して上記をもらいました。発行者の方、ありがとうございます。 目次は、 サイン本ポーカー 杉並上陸編(合作) 書物蔵の書物蔵(トム・リバーフィールド) わくわく西部・南部古書会館(堀川秋海・塒之…

仏教児童博物館の経営に協力した桜井安蔵

みやこめっせの古本まつりの京都コーナーで『桜井安蔵遺稿集 思い出メモ 京都での仕事・中国での仕事、随想』(桜井安二、昭和63年11月)なる本を見つけた。全然知らない人だが、最近は未知の人の伝記や遺稿集を見つけるとどんな略歴か見てみることにしてい…

みやこめっせの帰りに『青樹社主催東郷青児第二回油絵小品展覧会』を掘り出す

今日も今日とて、みやこめっせの「春の古書大即売会」へ。紫陽書院の棚で戦前のキクオ書店の古書目録を購入。今回紫陽書院が各種古書目録を出品していて特に楽しめた。オタどん賞をあげちゃう(^-^) さて帰りに先日来ていた誰ぞが移動中にコッソリ(?)行っ…