神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

日本法理研究会にも注目

昨年亡くなられた中山研一先生の遺著となった『佐伯・小野博士の「日本法理」の研究』。日本法理研究会については、柳田国男が著書を刊行したり、講演したりしていて、何か面白そうな発見ができるかもしれないと思った時がある。が、今のところ、そのような…

「日本人は何を考えてきたのか」第四回「非戦と平等を求めて 幸徳秋水と堺利彦」

今日は、N H K Eテレで夜十時から「日本人は何を考えてきたのか」シリーズの第四回「非戦と平等を求めて 幸徳秋水と堺利彦」。黒岩比佐子さんも天国から見ていることだろう。「情熱大陸」の水野美紀も見たいが・・・ →http://www.nhk.or.jp/nihonjin/schedu…

待たれる三浦関造の評伝

小田光雄氏が「三浦関造とブラヴァツキーとヨガの三位一体はどのようにして成立したのだろうか」と書いておられたが、その疑問へ一定の解答となる論文をma-tango氏が書いていたようだ。いつの日か氏が三浦の評伝を書いてくれるかもしれない→http://d.hatena.…

三五教の中野與之助『宇宙大精神』

西焼津の焼津書店だが、某氏は「静岡清水古書店案内」で「インディー系ブックオフ」と括っているが、そう単純なものではない。今どうなっているかは、昨年1月23日古本屋ツアー氏が書いていたが、私が行ったときは、入って左手の棚に貸本マンガや郷土資料など…

関根正二が利用した中和図書館

『関根正二遺稿・追想』に関根の日記が収録されているが、そこに中和図書館という図書館が出てくる。なお、関根については、「大正6・7年の久米正雄と燕楽軒の時代」も参照。 大正5年1月6日 太平洋研究所今日から始まる。朝九時頃出てかく。十二時帰り。夜(…

柳瀬正夢日記に見る鈴蘭

武蔵野美術大学柳瀬正夢共同研究から発行された『柳瀬正夢研究』には、柳瀬の日記が翻刻されていて重要な資料だと思うが、国会図書館には納本されていないようだ。同誌 1から柳瀬の日記を引用すると、 大正12年6月10日 鈴蘭まで行くと前田河と松本淳三が居…

清水とともに歩んだ戸田書店

大正13年10月創業の戸田書店が発行する『季刊清水』32号、平成7年9月は特集「清水市も戸田書店も70周年」。記事の中でも、昨年『わたしの少女マンガ史 別マから花ゆめ、LaLaへ』を刊行した白泉社の小長井信昌氏による「一焼跡派・立読少年の思い出」が特に…

萩原朔太郎と萩原久磨燠

萩原久磨燠『太陽を踏破りて』(自然社、大正15年5月)については、 「プロレタリア出版社自然社の梅津英吉」で言及したが、萩原久磨燠が『萩原朔太郎全集補巻』所収の書簡の中に出てきた。昭和10年12月26日付市内小石川区諏訪町五〇渡邊良之助様方萩原久磨…

前橋市で開催されたマヴォ展

これも下書きにあったものであるが、出典は 五十殿利治『大正期新興美術運動の研究』だったと思う。 連続展とは別に四月中旬(一六—二〇日)、前橋市桑町日高屋文房具店で、つまり東京以外ではじめて開催された「マヴォ」展がある。前年(一九二三年)一〇月…

四国にも滞在していた折戸彫夫

以下は、下書きにあったもので、追記することがあったと思うが、とりあえず公開する。「大空詩人永井叔とその時代」も参照されたい。太田明編『四国詩文学選』(現代書房、昭和10年9月)によると、 折戸彫夫 1903年出生。主として名古屋に於いて育つ。処女詩…

トマソン社、大地に立つ!!

「正式の証明」に個人事業の届けを出すとあったので、何の事かと思っていたが、トマソン社なる、ミニコミ ・リトルブレス・雑貨・同人誌・学術出版・少部数出版の通信販売を行う会社を始めたとのこと。→http://tomasonsha.com/ わしが金持ちだったら、タニマ…

国会図書館で「ビジュアル雑誌の明治・大正・昭和 」展

国会図書館で「ビジュアル雑誌の明治・大正・昭和」展が開催される。 東京本館は2月1日から3月2日まで、関西館では3月9日から28日まで。黒岩比佐子さんへのオマージュの感があるなあ。

筑摩書房会長古田晁の死

『噂』昭和47年5月号所収の座談会「新宿ハーモニカ横丁紳士録」には、「みち草」(小林梅)、「ととや」(安藤りか)、「お龍」(木村美弥)、司会巌谷大四が出席。 巌谷 いちばんの大酒飲みというのは、だれでした? 安藤 筑摩書房の古田晁(現会長)さん。…

詩人としての宍戸儀一

黒岩比佐子さんの「古書の森日記」2008年8月6日のコメント欄で宍戸儀一という人物が話題になったことがある。日本近代文学大事典によると、宍戸は、 宍戸儀一 ししどぎいち 明治四〇・五・五〜昭和二九・八・一九(1907〜1954) 評論家。北海道生れ。はじめ…

喪中でした

母を喪い、多くの人にご心配いただいたようです。下書きがある分を使って、当面再開しております。 この間、書店にも行きませんでしたが、 古本道や松崎天民の本が出ているようで、いずれ読まねばいかんなと思っております。

新宿「ととや」で飲む木山捷平と草野心平

木山捷平の日記に「ととや」が出てくると、daily-sumus氏にご教示されたが、確かに次のとおり出てくる。 昭和29年6月26日 尾崎一雄祝賀会。山水楼、会費五百円。帰途新宿の 「トトヤ」により、浅見、小田、亀井君と自動車で吉祥寺にかえりて「月若」による。…

木山捷平と菊地康雄

菊地康雄を日本近代文学大事典で見ると、 菊地康雄 きくちやすお 大正九・九・七〜(1920〜)詩人。東京生れ。筆名初村顕太郎。一七歳ごろより詩作、若くして詩集『十九歳』(昭一五・九紅緑社)を出す。戦後芸文書院や「ロマン(ス)」の編集長を勤めつつ「…

井上円了の妖怪研究会(その3)

明治26年11月3日付読売新聞「雑報」では、 ・妖怪研究会 井上円了氏ハ今度妖怪学講義録を発行するに付更に広く右に関する事実を徴集して益々其理を明かにせん為哲学館内に妖怪研究会を設け世間より事実を報道して説明を需むる時ハ喜んで之に応ずる由又同会に…

慶應義塾大学図書館員加藤元彦

小田嶽夫『文学青春群像』に、慶應の図書館員加藤元彦が出てくる。 翌昭和三年の五月に私は日本へ帰った。「葡萄園」の編集者加藤元彦が本郷五丁目の千代田館という下宿屋にいたので、まっ先に彼を訪ね、幸いそこに空室があったので、私はそこに落ちつくこと…